漢方について
こんにちは!
今日は漢方について語ろうかなと思います。
「漢方」とは、中国から日本に伝えられた中国 伝統医学の日本での呼び方です。奈良時代に日本 へ伝えられた中国医学は日本の風土に合わせて独自で発展し、「漢方」と呼ばれるようになりました。
日本に中国医学が伝わったのは奈良時代のこと、仏教を広めるため、失明しながらも日本への渡航に挑戦した鑑真が薬草の知識を伝えました。また鑑真は、日本にあ った生薬の鑑定や使い方の指導も行いました。当初は中国のやり方そのままの治療が行われていましたが、日本と中国では気候や風土、国民の体質など異なっている点もあったため、しだいに日本人に合わせた漢方医学へと発展しました。
漢方薬は、ひとつの薬でもさまざまな症状に使うことができます。 それは、病気の背景となっている体のバランスの悪さを改善するのが、漢方医学の基本 的な考え方だからです。 たとえば、体内に水が余った状態(水毒などと表現)になると、手足や顔のむくみ、頭 痛が起こります。症状の原因は余った水なので、それを尿として出す漢方薬を使用すると、 むくみも頭痛も改善することができます。このように、ひとつの漢方薬でもいろいろな症 状を改善することができ、逆に同じ症状でもその原因に応じてさまざまな種類の処方が使 用されます。
また、検査のデータなどで異常が見つからないのに苦しい症状がある場合や、慢性の疾 患に漢方薬が効果を発揮することや、西洋医学の薬品だけでは取り除けない苦しみを漢方薬が解決するケースもあります。抗がん剤など効きめの強い薬を用いた時はつらい副作用が出る場合もありますが、そのような症 状を少しでも楽にするために漢方薬が用いられることもあります。
漢方医学では、個人の体質や体のバランスを重視して診断を行うことを大切にしていま
す。その考え方には「虚実」や「五臓」、「気血水理論」などが用いられ、「病気の進行具合」 も参考にします。
★虚実
漢方では、体質や体の具合を「虚」「実」の二つ に分けて考えることがよくあります。
「実」とは、充実している状態を指し、体力の ある人を「 実 証 」と表現します。元気があるのは よいことですが、体に悪いものが充満していたり、 体の働きが暴走することもあり注意が必要です。 逆に「虚」とは働きが低下している状態で、体力のない人を「 虚 証 」と表現したり、臓器の働きが 低下している状態を「腎虚」「脾虚」などと呼んだ りします。
★五行説
「五行説」という中国医学の基礎となる考え方では、5つのグループに分けられた自然
界のあらゆるものが、助け合ったり暴走を止めたりして自然界のバランスをとっていると 考えています。生活に欠かせないものに火がありますが、木をこすると火がつき、燃えす ぎて危ない場合には水をかけて火を消します。火と上手に付き合うには木と水をバランス よく使うことが大切です。
「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の5つの臓器を漢方では「五臓」と呼んでいます。五臓も、 それぞれの臓器が活発に働くように応援したり、どこかが働きすぎならばそれを食い止め たり、木・火・水と同じようにバランスをとって体全体が元気に動くよう調節しています。 五臓のひとつひとつはそれぞれ、次のような働きをもっています。
■肝:毒を処理する、心のバランスを保つ、 血をたくわえる
■心:血液を運ぶ、心のバランスを保つ
■脾:食べ物の消化と栄養の吸収、水分を体 じゅうに運ぶ
■肺:呼吸、水分を体じゅうに運ぶ
■腎:排尿を調節する、足腰を強くする、体の成長・老化に関わる
これらの働きを「虚実」の考えに当てはめ、元気がない臓器や働きすぎの臓器に適した治療を行います。
★気血水
人間の体は「気」「血」「水」の3つの要素で成り立ち、これらが一緒に働いて体を動かしているという考え方が「気血水理論」です。それぞれの働きは次のようになっています。
■気:体を動かすエネルギー。気が体全体をくまなくなめらかにめぐっていれば、体や臓器も元気に働きます。
■血:体内で栄養などを運ぶ働きをしています。
■水:体内の水分です。
気や血の働きが悪くなると元気がなくなります。気血水が偏りなく流れていれば、体は元気に働きます。気血水の量や流れ、働 き具合が悪い時は、バランスを整えるような治療が必要です。
★病気の進行具合
風邪をひいた時には、肩や背中の痛みや寒気、 発熱があり、しばらくしてからお腹の具合が悪く なったり、長引くといつまでもだるさが残ったり、 いろいろな症状があらわれますが、これは病気の ステージが変化しているからです。
漢方ではタイミングよくステージに合った治 療を行うことを非常に大切に考えています。ステ ージに合っていない治療を行うと、余計に体の具 合が悪くなったり体に悪い作用を及ぼすことも あるので注意が必要です。
最後にご自身の体質チェック!結果知りたい方はご連絡くださいましまし〜
- 1.顔色は?
- 2.顔の様子は?
- 3.生理の色と量
- 4.生理周期
- 5.生理痛
- 6.ウンチは?
- 7.生活、行動は?
- 8.好きな食べ物は?